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墓じまいに補助金は出る? 名古屋市の制度と費用を抑える方法
墓石撤去・墓じまい
2026.10.31

「墓じまいをしたいけれど、費用がかかるので補助金があれば使いたい」というご相談を、名古屋でもよくいただきます。墓石の撤去工事や改葬の手続きなど、墓じまいにはまとまったお金がかかるため、少しでも負担を減らしたいと考えるのは自然なことです。
この記事では、墓じまいの補助金がどのような制度なのか、実際に制度がある自治体の例、そして名古屋市の市営墓地で墓じまいをする場合の費用負担について、公式情報をもとに解説します。あわせて、補助金が使えない場合に費用を抑える方法も、名古屋の石材店の視点からご紹介します。
目次
先に結論をお伝えすると、墓じまいの補助金は全国どこでも使える制度ではありません。墓石の撤去費用を助成したり、墓地の使用料の一部を返したりする制度は、一部の自治体が、その自治体が運営する公営墓地の使用者に向けて設けているものです。
名古屋市については、市の公式サイトを確認した範囲では、墓じまいの撤去費用を補助する制度や、使用料を還付する制度は見当たりませんでした。八事霊園・愛宕霊園の案内では、墓じまい(墓地返還)の際の撤去工事について「工事費用は墓地使用者(名義人)が負担」と明記されています。
また、お寺の境内墓地や民営霊園は、そもそも自治体の補助の対象外です。名古屋で墓じまいをする場合は、「補助金は基本的に使えない前提で、費用を抑える工夫をする」と考えておくのが現実的です。

ここでは、自治体が墓じまいにお金を出す理由と、制度の種類を整理します。
公営墓地では、承継する人がいなくなり、管理料が払われないまま放置されたお墓(無縁墓)が増えています。無縁墓になると、自治体が手間と費用をかけて整理しなければなりません。
そこで、使用者が元気なうちに墓地を返してもらい、区画を空けて次に使いたい方へ貸し出せるようにする目的で、返還を後押しする制度を設けている自治体があります。補助金は「墓じまいをする人への応援」というより、「墓地を適切に返してもらうための支援」という性格が強い制度です。
自治体の支援制度は、主に次の3つに分けられます。
どれも対象はその自治体の公営墓地に限られ、申請の時期や条件が細かく決められています。
補助金で何がまかなえるのかを考えるために、墓じまいでかかる費用の内訳を確認しておきましょう。墓じまいの費用は、大きく次の5つに分かれます。
墓じまいの費用の中心になるのが、墓石を解体して運び出し、区画を更地に戻す工事費です。お墓の面積や石の量、基礎のコンクリートの有無、重機やトラックが近くまで入れるかどうかで金額が変わります。自治体の補助金の多くは、この工事費(原状回復費用)が対象です。
墓石を撤去する前に、お墓から魂を抜くための閉眼供養(魂抜き)を行うのが一般的です。お寺の僧侶にお願いする場合は、お布施をお渡しします。宗教的な費用なので、自治体の補助金の対象にはなりません(太田市の助成でも祭祀費用は除くとされています)。
お寺の墓地で墓じまいをする場合、これまでお世話になったお寺へのお礼として、離檀の際にお布施をお渡しすることがあります。金額や考え方はお寺によって異なるため、早めの相談が大切です。
改葬許可の申請には、改葬許可申請書のほか、受入証明書や埋蔵証明書などの書類をそろえる必要があります。郵送で手続きをする場合は、返信用封筒の切手代もかかります。
遺骨の移動先にかかる費用です。新しいお墓を建てる、永代供養墓や合葬墓に納める、納骨堂や樹木葬を選ぶ、海洋散骨をするなど、選び方によって金額の幅がもっとも大きくなる部分です。
このうち、自治体の補助金でまかなえるのは、多くの場合「解体・撤去工事費」の一部か「新しい納骨先(合葬墓)の使用料」です。お布施や離檀に関わる費用は、補助の対象外と考えておきましょう。
実際に制度がある自治体の例を、各自治体の公式ページで確認できた内容でまとめます(2026年10月時点)。
| 自治体・墓地 | 制度の内容 | 金額の目安 |
|---|---|---|
| 群馬県太田市 八王子山公園墓地 | 墓地返還時の墓石撤去費用を助成 | 撤去費用の総額か20万円の、低いほう(祭祀費用は除く) |
| 千葉県浦安市 墓地公園 | 墓石撤去費等の助成、合祀室への改葬 | 原状回復費用の上限15万円。返還時は合葬式墓地の使用料の負担なしで改葬可 |
| 千葉県市川市 市川市霊園 | 使用料の還付と原状回復費用の助成 | 使用料の1/2または1/4を還付。原状回復費用は区画により上限7万5千円〜44万円 |
| 東京都 都立霊園 | 施設変更制度(承継者がいない方向け) | 合葬式墓地へ改葬し、使用料・年間管理料は不要。更地にする費用は使用者負担 |
このように、制度の中身は自治体ごとにまったく違います。たとえば太田市の助成は、撤去が終わったあとに明細書と領収書を添えて申請する仕組みです。市川市では、予算に達して受付をいったん終了し、補正予算が通ってから受付を再開したことがありました。
ご自身のお墓がある自治体に制度があるかどうかは、自治体のホームページで「墓地 返還」「墓所 返還 助成」などと検索するか、墓地の管理事務所に問い合わせるのが確実です。
名古屋市の市営墓地で墓じまいをする場合、費用と手続きはどうなるのかを見ていきます。
名古屋市の八事霊園・愛宕霊園の案内では、墓じまい(墓地返還)で行うことは次の3つと説明されています。
撤去工事は、墓地使用者(名義人)が自分で工事業者を選んで依頼し、費用も名義人が負担します。工事が終わると、工事業者と管理事務所で完了確認を行い、はがきで返還通知が届けば墓じまいは完了です。
なお、八事霊園・愛宕霊園の名義人の方は、墓地返還と改葬の手続きを管理事務所でまとめて行うことができます。詳しい流れは八事霊園の墓じまい完全ガイドでも解説しています。
墓地返還ができるのは、墓地使用者(名義人)本人です。名義人がすでに亡くなっている場合は、親族で話し合って新しい名義人を決め、名義変更(承継)と返還を同時に申請する「承継返還」という形になります。八事霊園・愛宕霊園の名義変更の手数料は1,100円です。
遺骨を別のお墓や納骨堂へ移すには、改葬許可が必要です。名古屋市では、改葬許可申請を名古屋市保健所 環境薬務課へ郵送で提出でき、改葬許可証も郵送で届きます(返信用封筒が必要です)。区の保健センターの窓口で申請することもできます。手続きの詳細は名古屋市の改葬許可申請方法をご覧ください。
名古屋市には補助金はありませんが、墓じまい後の遺骨の受け入れ先として、市営のみどりが丘公園(緑区)に合葬式墓地があります。令和8年度の使用料は、1体あたり次のとおりです。
| 申込区分 | 共同埋蔵墓 | 個別埋蔵墓 |
|---|---|---|
| 名古屋市在住者 | 120,000円 | 200,000円 |
| 名古屋市外在住者 | 144,000円 | 240,000円 |
令和8年度の募集期間は、令和8年5月10日から令和9年3月6日までの随時受付です。ただし、合葬式墓地に納めた遺骨は、あとから取り出したり(返還・改葬)、分骨したりすることはできません。個別埋蔵墓も、使用許可日から20年が過ぎると共同埋蔵墓へ移されます。家族で十分に話し合ってから申し込むことが大切です。
また、みどりが丘公園の一般墓地を使っている方が墓じまいをしてこの合葬式墓地を使う場合は、申し込みの前に返還手続きについて公園事務所の窓口で相談するよう案内されています。

ご実家のお墓が名古屋市外にある場合など、補助金が使えるか気になるときは、次の順番で調べると確実です。
民間の情報サイトには、すでに終わった制度や金額が古いまま載っていることもあります。最終的には、自治体の公式ページか管理事務所で確認してください。
名古屋市外のお墓など、補助金や還付が使える場合に気をつけたい点をまとめます。
多くの制度では、墓地の返還届を出し、決められた順番で手続きを進めることが条件になっています。撤去工事を先に済ませてしまうと、対象外になる場合があります。工事を依頼する前に、必ず墓地の管理者に流れを確認しましょう。
撤去費用の助成は、工事にかかった費用を証明する書類をもとに金額が決まります。見積書・明細書・領収書は、工事業者からきちんと受け取って保管してください。見積もりが「一式」だけの書き方だと、助成の対象になる費用が分からず困ることがあります。
補助金は自治体の予算の範囲で行われるため、年度の途中で受付が終わることがあります。制度がある地域なら、早めに管理事務所へ問い合わせておくと安心です。
ここまでご紹介した制度は、すべて自治体が運営する公営墓地の使用者向けです。お寺の墓地や民営霊園、地域の共同墓地は対象になりません。
名古屋市のように補助金が使えない場合でも、工夫しだいで墓じまいの費用は抑えられます。
墓じまいの費用の中心は、墓石の解体・撤去工事です。工事費は、お墓の大きさや石の量、重機が入れるかどうか、墓地までの通路の広さなどで大きく変わります。見積もりでは「一式」だけでなく、解体、運搬、処分、整地などの内訳が書かれているかを確認し、できれば2〜3社を比べてみましょう。費用の内訳と相場は名古屋市の墓じまい費用相場で詳しく解説しています。
墓じまいの総額は、遺骨をどこへ移すかで大きく変わります。新しくお墓を建てるのか、永代供養墓や合葬墓、納骨堂、樹木葬、海洋散骨を選ぶのかで、必要な費用はまったく違います。先ほどのみどりが丘公園の合葬式墓地のように、公営の受け入れ先を候補に入れるのも一つの方法です。
匠実乃では、墓じまい後の遺骨の移動先として、納骨堂、樹木葬、海洋散骨などのご案内も行っています。費用や供養の形をくらべながら、ご家族に合った方法を一緒に考えます。
改葬許可の申請や墓地返還の手続きは、ご家族で行うこともできます。名古屋市なら郵送で申請できるため、平日に役所へ行く時間がとりにくい方でも進めやすくなっています。一方、墓石の解体・撤去は重機や産業廃棄物の処理が必要になるため、専門の石材店に任せるのが安全です。
お寺の墓地の場合、閉眼供養のお布施や離檀の際のお礼など、工事以外の費用がかかることがあります。突然「墓じまいをします」と伝えるのではなく、これまでのお礼を伝えつつ早めに相談することで、話し合いがスムーズに進みやすくなります。

名古屋石材 匠実乃では、墓じまいの事前の現地確認から、役所への手続き代行、魂抜き(閉眼供養)のご案内、墓石の撤去と更地戻し、改葬先の手配まで、まとめてお手伝いしています。墓地ごとに工事のルールや返還の流れが違うため、名古屋市の市営墓地やお寺の墓地の状況に合わせてご案内いたします。
「補助金が使えないなら、どこを削れるのか知りたい」「見積もりの内訳を詳しく見たい」といったご相談も歓迎です。墓じまいの内容は墓石撤去・墓じまいのページでもご紹介しています。
A. 名古屋市の公式サイトを確認した範囲では、墓じまいの撤去費用を補助する制度や、使用料を還付する制度は見当たりませんでした。八事霊園・愛宕霊園の案内では、撤去工事の費用は墓地使用者(名義人)の負担と明記されています。
A. 自治体の補助金や還付は、その自治体が運営する公営墓地の使用者向けの制度です。お寺の墓地や民営霊園は対象になりません。
A. 制度によって異なります。太田市のように撤去が終わったあとに領収書を添えて申請する制度もあれば、返還の手続きと一緒に申請が必要な制度もあります。必ず工事の前に管理事務所へ確認してください。
A. 市営のみどりが丘公園に合葬式墓地があり、令和8年度は随時募集を行っています。ただし、一度納めた遺骨は取り出しや分骨ができないため、ご家族でよく話し合ってから申し込みましょう。
墓じまいの補助金や使用料の還付は、太田市・浦安市・市川市・都立霊園など一部の自治体の公営墓地に限られた制度です。名古屋市の市営墓地では、撤去工事の費用は名義人の負担になります。
補助金が使えない場合でも、見積もりの内訳を比べる、遺骨の移動先を費用で選ぶ、手続きを自分で行うといった工夫で、墓じまいの費用は抑えられます。名古屋で墓じまいをお考えの方は、まずはお気軽に名古屋石材 匠実乃へご相談ください。
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